ヨガで立ちポーズをしているとき、うまく踏ん張れずに安定したポーズが取れない人も多いのではないでしょうか。足の踏ん張りが効かない場合、足首の硬さやすねの筋肉の弱さが原因になっている可能性が高いです。
本記事では、レッスン前にやるとおすすめな足首のストレッチやすねの筋肉の鍛え方について紹介していきます。立ちポーズが取りにくい、踏ん張りにくいと感じている方は参考にしてみてください。
<目次>
腓骨筋
前脛骨筋
転倒しやすくなる
姿勢が歪み下半身に負荷がかかる
血行が悪くなる
ヨガで踏ん張れない人におすすめなストレッチ&トレーニング3選
ハイランジで踏ん張れない人のストレッチ&トレーニング
ヴィラバドラーサナ2で踏ん張れない人のストレッチ&トレーニング
かかとを着いたまましゃがめない人のストレッチ&トレーニング
ヨガポーズで踏ん張りが効かない理由とは?
結論からいうと、ヨガポーズで踏ん張れない原因は、足首の硬さやすねの筋肉の弱さによるものです。
そのため、レッスン前に足首をほぐしたり、すねをきちんと鍛えたりしておけば、立ちポーズでもしっかりと踏ん張りやすくなります。
安定しない状態でレッスンを無理に進めると、転んだり足首に負荷がかかって怪我をしたりする危険があるため注意が必要です。
ヨガポーズで踏ん張れないときにほぐす&鍛える筋肉
ヨガポーズで踏ん張れないときにほぐしたり鍛えたりしたい筋肉は以下の2種類です。
- 腓骨筋
- 前脛骨筋
ここからは、それぞれの特徴や鍛えたりほぐしたりするべき理由について解説します。
腓骨筋
腓骨筋は、膝から小指にかけてふくらはぎの外側を通っている筋肉です。小指を引き上げる際に働くのが特徴で、腓骨筋が硬かったり弱かったりすると、小指側に体重が乗りやすくなります。
小指重心になると、捻挫しやすくなったり外ももが張りやすくなったりしてしまいます。立った状態のときに、親指で床を押すのが難しく感じる場合は腓骨筋が硬かったり弱かったりする可能性が高いです。
前脛骨筋
前脛骨筋は、すねの前側から土踏まずのアーチにかけて、外へ緩やかなアーチを描くようにかかっている筋肉です。足首を曲げたり、足の親指側を引き上げたりするときに働くのが特徴で、前脛骨筋が硬かったり弱かったりすると親指側に体重が乗りやすくなります。
親指重心になると、土踏まずのアーチがつぶれて姿勢が崩れたり、ふくらはぎが太くなったりする原因になります。小指に体重をかけるとバランスを取りにくくなる場合は、前脛骨筋が硬かったり弱かったりする可能性が高いです。
足首が硬い・弱いことによる影響
足首は普段の生活で意識する機会があまりない場所ですが、運動不足や怪我をきっかけに硬くなったり弱くなったりしやすい場所です。
足首が硬くなったり弱くなったりすると、以下の問題が起きる可能性があります。
- 転倒しやすくなる
- 姿勢が歪み下半身に負荷がかかる
- 血行が悪くなる
ここからは、それぞれの問題について見ていきましょう。
転倒しやすくなる
足首が硬かったりすねの筋肉が弱かったりすると、きちんと足首を曲げられないため転倒のリスクが高まります。とくに階段など、足首をきちんと曲げられないとつま先が引っかかって転倒する可能性があるため注意が必要です。
姿勢が歪み下半身に負荷がかかる
姿勢を土台から整える必要があるため、足裏の使い方は非常に重要です。足首の硬さやすねの筋肉の弱さは足裏の使い方に影響するため、姿勢が崩れる原因になります。
足裏の使い方でとくに重要なのは土踏まずのアーチですが、前脛骨筋が硬いと土踏まずのアーチがつぶれてしまいます。土踏まずのアーチは、歩くときの衝撃を吸収する役割がありますが、つぶれるとふくらはぎの筋肉で受け止めなければなりません。
すると下半身への負荷が非常に大きくなるため、ふくらはぎが太くなったり膝や股関節を痛めたりする原因になります。
血行が悪くなる
足首が硬かったりすねの筋肉が弱かったりすると、ふくらはぎがきちんと動かせなくなるため、血行が悪くなる原因になります。
ふくらはぎは第2の心臓と呼ばれているように、下半身の血液をポンプのように上に向かって流しています。ふくらはぎを動かすには足首をきちんと動かしたりすねを縮めたりできなければなりません。
そのため、足首が硬かったりすねの筋肉が弱くなったりするとふくらはぎが動かせず、血行が悪くなったりむくんだりしてしまいます。
ヨガで踏ん張れない人におすすめなストレッチ&トレーニング3選
ここからは、ヨガで踏ん張れない人におすすめなストレッチとトレーニングとして、以下の3つを紹介します。
- ハイランジで踏ん張れない人のストレッチ&トレーニング
- ヴィラバドラーサナ2で踏ん張れない人のストレッチ&トレーニング
- かかとを着いたまましゃがめない人のストレッチ&トレーニング
できないポーズごとにまとめてあるので、参考にしてみてください。
ハイランジで踏ん張れない人のストレッチ&トレーニング
ハイランジで踏ん張れない人は、小指重心になっている可能性が高いです。そのため、「腓骨筋」が硬かったり弱かったりする可能性があります。
まずは、腓骨筋のストレッチから見ていきましょう。
- 長座で座り、つま先を天井に向けてかかとを蹴り出しておく
- 親指からかかとまではくっつけたまま小指同士を寄せある
このとき、小指は完全にくっつかなくてOKです。内もも同士はきちんと寄せあい、足首も折り曲げたまま行いましょう。
もも裏が痛い人は膝を曲げても良いですが、膝が開くとうまく伸びなくなるので、膝は閉じた状態で小指を寄せあってください。
続いて、腓骨筋を鍛えるトレーニングを紹介します。
- 気をつけの状態で立つ
- 親指の付け根(母指球)を押し付けるようにしながら小指を引き上げる
普段の重心と反対側で立つので、初めはバランスを崩さないように壁や手すりにつかまりながらやってみましょう。
ヴィラバドラーサナ2で踏ん張れない人のストレッチ&トレーニング
ヴィラバドラーサナ2で踏ん張れない人は、親指重心になっていて足の外側で床を踏めていない可能性が高いです。そのため、「前脛骨筋」が硬かったり弱かったりする可能性があります。
まずは前脛骨筋のストレッチから見ていきましょう。
- 正座で座る
- 右膝をかかえて自分の方へ引き寄せる
このとき、足指5本の甲をきちんと床に押し付けながらキープしましょう。とくに、小指の甲で床を押すように意識するとより深まります。
続いて、前脛骨筋を鍛えるトレーニングです。
- 膝を90°に立てて座り、両手は後ろに着く
- つま先を上げたり下げたりを繰り返す
前脛骨筋が弱い人だと、数回行うだけでもかなり疲れます。慣れてきたら立ち上がった状態で行い、かかとだけで立つ練習もしてみましょう。
かかとを着いたまましゃがめない人のストレッチ&トレーニング
かかとが着いたましゃがめないと、マーラーサナのようにしゃがんだポーズできちんと踏ん張れません。足首を折り曲げるため前脛骨筋が弱い可能性が考えられますが、ふくらはぎの硬さも大きな要因です。
まずはふくらはぎのストレッチからご紹介します。
- 片膝を立てて座る
- 両手を前に着き、膝を立てている方のかかとを床に着いたまま体重を前にかける
自分の体重をかけながら少しずつアキレス腱を伸ばしていきます。前脛骨筋が鍛えられていても、ふくらはぎが伸びなければ前脛骨筋を縮められないので、前述の前脛骨筋のトレーニングとふくらはぎのストレッチをセットで行いましょう。
足首やすねの筋肉のストレッチ&トレーニングでポーズ中も踏ん張れる!
今回はヨガポーズで踏ん張れない人に向けて、足首やすねの筋肉を伸ばしたり鍛えたりする方法を紹介しました。
きちんと踏ん張れていないときは普段の体の使い方が間違っている可能性が高く、そのまま続けると怪我をしたり転倒したりするリスクがあります。
足首やすねを正しく使えるようになれば、ヨガだけでなく普段の生活でも怪我のリスクを防げるので、本記事を参考に試してみてください。