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良い姿勢とは?意外と知らない良い姿勢のメリットや悪い姿勢の原因について解説

鏡に映った自分の姿勢を見て、驚いたことはありませんか?「ずいぶん背中が丸いな」「私ってこんなに首が短いんだ」と感じた方は、要注意です。姿勢は単に見た目だけの問題ではなく、体の健康や心の状態、さらには仕事や学習のパフォーマンスにまで影響を及ぼします。

 

本記事では良い姿勢の特徴やメリット、姿勢が悪くなる原因について解説します。良い姿勢を維持するコツについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。



良い姿勢とはどんな姿勢

良い姿勢とは体が安定していて疲労しにくく、見た目のバランスが良い状態のことです。良い姿勢でいると作業を効率よく行えるうえ、健康や心の安定を保ちやすくなります。具体的には次のような姿勢を「良い姿勢」と呼んでいます。

 

(1)立ち姿勢

横から見たときに耳と肩、股関節とくるぶし(前側)が一直線になっている状態です。下記の方法で簡単にチェックできるので、ぜひ自分の姿勢を確認してみましょう。

 

  • 壁に背中をつけて立つ
  • かかと・お尻・肩・頭・ふくらはぎを順番につける
 →このとき、どこか1箇所でも壁につかない場合は、姿勢が乱れているサイン。腰の後ろには手のひら1枚分の隙間が空くのが理想。

 

猫背や肩が前に出てしまう巻き肩の場合、壁に肩をつけるのがつらいかもしれません。反り腰の方は、腰の後ろに大きな隙間ができる可能性が。骨盤が歪んでいると、ふくらはぎが壁につかない場合があります。

 

 

腕がスムーズに上がらないのも姿勢が乱れているサインです。姿勢が悪い方は腕を天井に向かって真っすぐに上げたとき、腕が詰まるような感覚があったり、途中で腕が上がりにくかったりします。

 

(2)座り姿勢

座ったときの正しい姿勢は、次の通りです。

  • 背中を椅子の背もたれにつけ、できるだけ深く座る
  • 膝や股関節を90度に保ち、骨盤を立てて座る
  • 背筋を伸ばして顎を引き、肩を軽く後ろに引いて力を抜く
  • 両足は床につける

仕事でパソコンを使う場合、モニターは目線より少し下に設置し、首を自然な角度に保つように心がけましょう。

 

 

(3)歩くときの姿勢

膝が曲がり、前のめりになっている姿勢はNGです。

  • 背筋を伸ばして頭を上げ、視線を前方に向ける
  • 肩を後ろに引き、上半身を引き上げるようにして胸を開く
  • 腕を自然に振る
  • かかとから着地し、つま先で蹴り出すように歩く

つい前のめりで歩いてしまうなら、かかとに重心を持ってくるように意識しましょう。

 

(4)睡眠時の姿勢

良い姿勢で眠ると体の圧力が均等に分散され、しっかりと休息できます。

  • 仰向けか横向きで寝る
  • 背骨と床が平行になっている

背骨が自然なラインを保つように枕の高さを調整し、自分の体に合った硬さの寝具を使うことが大切です。

 

日常生活の質が上がる!良い姿勢のメリット

筆者は子どもの頃「姿勢を良くしなさい」といわれるたびに「なぜ?」と思っていました。実は良い姿勢を維持することには、次のようなメリットがあります。

  • 筋肉や関節への負担が少なく、肩こりや腰痛などの不調が起こりにくい
  • 筋肉が適切に使われるため、運動のパフォーマンスが上がる
  • 年齢を重ねても膝や腰に痛みが出にくく、自力歩行ができる
  • 内臓が正しい位置に保たれるため、消化器や呼吸器が適切に働く
  • 血液がスムーズに流れるので、肌トラブル防止や美肌の維持に役立つ
  • 背筋が伸びてすらりとしているので、若々しく元気な印象になる
  • ポジティブな思考になり、自信が高まる
  • 集中力や持久力が継続しやすくなり、仕事や学習の効率が上がる

これだけ多くのメリットがあるなら、良い姿勢でいたいと思いますよね。

当てはまったら要注意!姿勢が悪くなる5つの原因

(1)長時間のデスクワーク

長時間同じ姿勢で座り続けると背中や首、肩に負担がかかります。筋肉が固まって血流が悪くなるので、適度に休憩をはさんだりストレッチしたりするなどの工夫をしましょう。

 

(2)スマホやタブレットの使用

首を前に傾けた状態で長時間スマホを操作すると、首や肩に過度な負担がかかります。スマホを目線の高さに上げて、首が前に出ないように気をつけましょう。

(3)運動不足

良い姿勢を維持するには、体を支える筋肉が必要となります。適度に運動をして筋肉を鍛えることが大切です。

 

(4)メンタル

自信がないときや落ち込んでいるときは、無意識のうちに肩を落として背中が丸くなっています。気持ちがすっきりしないときほど、顔を上げて背筋を伸ばしましょう。

 

(5)睡眠環境

体に合わないマットレスや枕を使用すると睡眠中の姿勢が悪化し、起床時の姿勢にも影響を与えます。マットレスの硬さや枕の高さを調整して、眠りやすい環境に整えましょう。

 

姿勢が悪いと筋肉や関節に過度な負担をかけ、不調の原因となります。健康で元気に過ごしたいなら、良い姿勢を維持することが重要です。

良い姿勢を維持するためのコツ

良い姿勢を日常的に維持するには、次のような取り組みが効果的です。ぜひ今日から試してみてくださいね。

 

<姿勢を意識するように習慣づける>

定期的に自分の姿勢をチェックして、必要に応じて調整する習慣をつけましょう。徐々に自分の体の癖がわかってきます。

 

<ストレッチや運動をする>

姿勢の維持に重要な働きをするのが筋肉です。筋肉を強化するための運動を定期的に行うようにしましょう。とくに背中、腹部、臀部の筋肉を鍛えることが重要です。ヨガやピラティスなどはおすすめのエクササイズ。自分のペースで行えるのが魅力です。

 

 

<姿勢を意識した環境を作る>

デスクワークの方は机や椅子の高さを調整し、モニターの位置を目線に合わせましょう。長時間座る場合は、姿勢をサポートするアイテムを使うのも良い方法です。

 

<定期的に休息をとる>

長時間同じ姿勢を続けることは避け、定期的に休息をとります。1時間に5〜10分程度、立ち上がって軽い運動やストレッチを行うとよいでしょう。筆者も仕事中は座りっぱなし。ある程度作業が進んだところで中断して飲み物をとりに行ったり、立ち上がって肩を回したりしています。

 

良い姿勢で過ごそう

良い姿勢は単なる見た目の問題ではなく、健康や心の状態、パフォーマンスに大きな影響を与えます。姿勢はさまざまな要因によって悪化しますが、意識的な取り組みによって改善することが可能です。

 

日々の生活の中で姿勢を意識して習慣や環境を整えることで、徐々に良い姿勢を維持できるようになります。今日から姿勢を見直してみませんか?