股関節は運動不足や姿勢が崩れることによってあっという間に硬くなってしまいます。
股関節が硬くなると、ヨガポーズでもできるものが少なくなってしまうので柔らかくしておきたいところです。
今回は股関節を柔らかくするストレッチについて、ヨガポーズやメリットを紹介していきます。
<目次>
怪我をしにくくなる
便秘が改善しやすくなる
姿勢が良くなる
寝たまま針の糸通し
手で補助を入れる合蹠
ブロックを使うスワンポーズ
前後開脚の練習ストレッチ
足を組むワニのポーズ
股関節が硬い状態とは
股関節は関節部分のため、先端が球状になっている骨が骨盤にハマっている形で連結されています。そのため、病気でない限り骨同士がくっついたり硬くなったりして動きづらくなることはありません。
股関節周りの筋肉が硬くなることで股関節が動かしづらくなってしまいます。そのため、股関節を柔らかくするには股関節周りにある以下の筋肉をストレッチするのが重要です。
- おしりの筋肉
- 鼠径部や前もも
- 内もも
- 外もも
おしりや内もも、外ももが硬いと、股関節を開いたり閉じたりしにくくなります。鼠径部や前ももが硬いと、股関節の前側が伸びないため反り腰につながります。
腰痛の原因にもなるので、股関節を動かすために使う筋肉はすべて柔らかくするのがおすすめです。
股関節を柔らかくするメリット
股関節を柔らかくすると、以下の3つのメリットがあります。
- 怪我をしにくくなる
- 便秘が改善しやすくなる
- 姿勢が良くなる
ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
怪我をしにくくなる
股関節が柔らかくなると日常生活の歩く、走る、座るなどの動作がスムーズにできるようになります。足を大きく動かせるようになるので、つまづいたり転倒したりすることによる怪我をしにくくなるでしょう。
便秘が改善しやすくなる
股間周りには大きな血管が通っているので、硬くなると血流が悪くなり冷えにつながります。すると股関節の周辺にある臓器も冷えて動きが鈍くなるため、便秘や消化不良を起こす可能性があります。
とくに、腸は体温が低くなると便秘を引き起こしやすいため、股関節周りの血行は非常に重要です。そのため、身体が硬くて便秘に悩んでいる方は股関節のストレッチを重点的に行うのがおすすめです。
姿勢が良くなる
股関節が硬くなると、筋肉の硬さに引っ張られて骨盤の位置がズレてしまいます。たとえば、前ももや鼠径部が硬いと骨盤が前に倒れるように引っ張られるため反り腰になりやすいです。
反対におしりやもも裏が固ければ骨盤は後ろに引っ張られるため、猫背になりやすい傾向にあります。骨盤歪みは背骨や首などさまざまな部位に影響し、場合によっては腰痛や肩こりなど別の症状を引き起こす可能性もあります。
そのため、姿勢を良くするためにも股関節を柔らかくするストレッチはおすすめです。
股関節を柔らかくするヨガポーズ5選
股関節を柔らかくするヨガポーズなら、以下の5つがおすすめです。
- 寝たまま針の糸通し
- 手で補助を入れる合蹠
- ブロックを使うスワンポーズ
- 前後開脚の練習ストレッチ
- 足を組むワニのポーズ
ここからは、それぞれのやり方やポイントについて解説していきます。
寝たまま針の糸通し
寝たまま針の糸通しポーズは、名前の通り寝たままできるので、夜寝る前や朝起きたときにやるとおすすめです。
とくに朝は股関節だけでなく体中が硬くなっており、血行も悪いため1日過ごしやすい状態を作るためにもおすすめなストレッチです。
やり方
- 膝を立てて仰向けになる
- 右足首を左の前ももに乗せて4の字を作る
- 右手を足の三角形の隙間に通し、左手を左足の外から回して左のもも裏を両手で抱える
- 息を吐きながら膝を胸に寄せて、吸いながら離すのを繰り返す
おしり周りを柔らかくできるので、股関節が開きにくい人におすすめです。痛みがある場合は、動かさずただ足を組んで抱えた状態でキープしましょう。
それでも辛い場合は、手を離して左足は床につき、4の字を作った状態でキープします。内ももが自分の顔を向くように、膝を押し出すように意識してみましょう。
手で補助を入れる合蹠
合蹠は股関節を開くポーズで有名ですが、硬い人にとっては座るのも難しく感じるケースも多いです。
手やブランケットで補助を入れながら行えば、股関節を開きやすくなります。
やり方
- ブランケットを4つ折りにして2枚重ね、角が正面を向くように斜めにセットする
- 角が中心に来るように座ったら、坐骨が床に降りるようにおしりのお肉を書き出す
- 足裏をくっつけて膝を開く
- 骨盤を前に転がして垂直まで立てたら、両手を足の付け根に添える
- 両手で股関節を外に回すよう力を入れ、骨盤は前へ転がして上体を床に近づけていく
ブランケットで高さを出すことで、骨盤がたちやすくなります。難しい場合は、座ってからおしりを少し前にスライドさせると、おしりのお肉が後ろに掻き出されて坐骨が床に降りやすくなるでしょう。
また、手で股関節を外に回しながら骨盤を前に倒すことで、股関節を開く動きについて感覚をつかみやすくなります。
ブロックを使うスワンポーズ
スワンポーズはおしりのストレッチにおすすめですが、ブロックを使えば鼠径部や前もものストレッチにも使えます。
やり方
- ブロックを1番低い高さで体の両脇におき四つ這いになる
- 右膝を手と手の間に下ろして左足を後ろに伸ばし、つま先を寝かせる
- 右のおしりの下にブロックをセットしたら、右足付け根を後ろに引き込んで骨盤を正面向きにする
- 左の後ろの太ももを内側に回しながらおしりの高さを水平に揃える
- 右足の足裏にブロックを低い高さで斜めに立てかけたら、左足の付け根がブロックに乗るようにセットする
- 両手を自分の方に歩かせながら上体を起こす
- おしりの穴を床に向ける意識で鼠径部から体を上に引き上げる
- できれば左膝を曲げ左手で足の甲をつかみ、かかとをおしりに寄せるようにして前ももを伸ばす
はじめは、後ろ足を曲げずに鼠蹊部をストレッチするだけでも十分です。腰から起き上がると鼠径部が伸びないので、鼠径部をブロックから離すようなイメージでポーズを取ってみましょう。
前後開脚の練習ストレッチ
前後開脚はもも裏と鼠径部を片方ずつ同時に伸ばせるので、股関節を柔らかくしたいときにおすすめなポーズです。ただ、かなりの柔軟性が必要ではじめは難しいので、練習ストレッチからチャレンジしてみましょう。
やり方
- 体の両脇にブロックを2段目の高さで置いて四つ這いになる
- 右足を1歩手と手の間におき、前膝を曲げたまま左足を後ろに引いてできるところまで鼠径部を伸ばす
- 両手をブロックに載せたら鼠径部から体を起こすようにブロックを自分の方に歩かせる
- 前足付け根を後ろに引き込んで骨盤を正面向きにする
- 前足をできるところまで伸ばしてもも裏をストレッチする
- そのままおしりの位置を変えずに足の付け根を床へ沈めて鼠径部を伸ばす
- 5.6を繰り返す
ブロックが高すぎる場合は1段下げたり直接手を床についたりして調整しましょう。
足を組むワニのポーズ
足を組むワニのポーズは、股関節を内側に回すので外ももやおしりをストレッチできます。日常生活であまり出てくることがない動きですが、やってみると痛みを感じやすい動きでもあるためストレッチしておきましょう。
やり方
- 膝を立てて座り、両手を後ろにつく
- 右足を左足の上にかける
- 両膝を右へ倒して顔は左に向け、左の外ももやおしりを伸ばす
完全に膝を床につける必要はありません。足の重みで床へ下ろすように意識しましょう。
ヨガポーズで股関節を柔らかくしよう!
今回は股関節を柔らかくするストレッチについて、おすすめなヨガポーズやメリットを紹介しました。
股関節を柔らかくすれば日常生活が楽になるだけでなく、さまざまなヨガポーズにも挑戦できます。
寝ながらや座ったままできるストレッチが多いので、ぜひチャレンジしてみてください