気温が高くなるにつれて薄着になってくるこの季節、気になるのが冬の間は洋服で隠れていたボディラインではないでしょうか。
お腹や二の腕はもちろんのこと、意外と人目につきやすいのが足首であることをご存じでしょうか?
キュッと引き締まった足首は、足の背面にあるアキレス腱が埋もれずにきちんと見えているかどうかで決まります。
ですが、このアキレス腱が自分ではなかなか見ない背面にあるにもかかわらず、他人からは一目瞭然なため気がついた時には目立ってしまっていることも。
今回は、薄着になる季節だからこそ注意したいアキレス腱のケア方法について紹介します。
アキレス腱とは?
アキレス腱とは、ふくらはぎの筋肉である「腓腹筋(ひふくきん)」「ヒラメ筋」の2つの筋肉とかかとの骨をつないでいる組織で、主にコラーゲンで構成されています。
アキレス腱は体を支える足を構成している組織なので、全身の腱の中でもとくに重要な腱です。
また「歩く」という動作は、足の後ろにあるアキレス腱が伸び、すねが前に傾くことでかかとから足の前方へと体重を徐々に移動させて進んでいくのが基本形です。
しかし、アキレス腱が硬い場合、すねが前に倒れきらず途中で止まってしまい、体重移動がスムーズにいかなくなります。さらに、その状態では足指で地面をしっかりとけり出すことができなくなり、つまずきやすくなります。このように「歩く」という日常生活の動作にも影響を与える部分ですので、違和感などを感じた際はすぐにケアをする必要が。
アキレス腱が硬くなる原因とは?
硬いアキレス腱はアキレス腱断裂といった日常生活にも大きな影響を与えるケガを誘発する恐れもあります。
では、なぜアキレス腱は硬くなってしまうのでしょうか?
その原因について紹介します。
加齢によりコラーゲン繊維が硬くなる
アキレス腱は、主にコラーゲンやエラスチンと呼ばれる弾力のあるタンパク質で構成されています。
このコラーゲンやエラスチンは、分解と合成(新陳代謝)を繰り返し柔軟性のある状態をキープしています。ところが年齢を重ねると、この分解と合成(新陳代謝)のサイクルが乱れやすくなり、コラーゲンやエラスチンの成分が劣化してしまい、その結果アキレス腱の柔軟性が失われてしまいます。柔軟性が失われた状態が長く続くと、最終的にアキレス腱がこり固まってしまうので注意が必要!
運動不足によるふくらはぎの筋肉の減少
アキレス腱はふくらはぎにある「腓腹筋」と「ヒラメ筋」の2つの筋肉とつながっている組織であるため、この2つの筋肉の状態に大きく影響を受けます。
たとえば、運動不足が続き2つの筋肉があまり使われない状態になると、筋肉細胞は小さくなってしまい、筋肉量が減少してしまいます。
筋肉は熱を生み出す場所であるため、筋肉量が減少してしまったふくらはぎは冷えて硬くなりやすい状態に。
ふくらはぎ全体が冷えてしまうことで、筋肉とつながっているアキレス腱もまた同様に冷えて硬くなりやすくなります。
足に合わない靴の長時間の使用
アキレス腱は歩く、走る、跳ぶなどの動作時に絶えずストレスがかかる部分です。
なので、アキレス腱を締め付けるサイズの合わない靴や、かかとがすり減ってしまい衝撃がダイレクトにアキレス腱に伝わってしまう靴など、アキレス腱を硬くしてしまいます。ぜひ、靴を選ぶ際は次のことに気をつけましょう。
- 靴底やインソールについて、とくに、かかとに厚みがある
- 靴底の素材が衝撃を吸収しやすいクッション性が高い素材であること
- ヒールの部分が太く安定していること
- サイズの合ったものを選ぶ
靴底などは靴を履いているうちにすり減ってしまい、いつの間にか薄くなっていることがありますので、その場合は靴の買い替えやインソールの追加などを行いましょう。
アキレス腱をやわらかくするには?
アキレス腱は、足のかかとからふくらはぎにかけて約15cmほどの組織です。
この付近は元々血管が少ない場所であるため、炎症を起こしてしまった場合も、積極的にケアを行わないと治りにくい部分です。
トラブルを未然に防ぐためにも、そしてキュッと引き締まった美しい足首を手に入れるためにも、日頃からアキレス腱をやわらかく保つのが重要!
アキレス腱をやわらかく保つために次のことを実践してみましょう。
アキレス腱のストレッチ
ストレッチというと「運動前のケガ予防」として行うイメージを持っている人もいると思いますが、実は足の冷えの改善や細胞の新陳代謝の促進に優れた健康方法の1つです。
ストレッチで硬く縮こまったアキレス腱やふくらはぎの筋肉を引き延ばすことで、血液やリンパの流れが良くなって、身体の隅々まで栄養が行き渡るように。細胞に栄養が行き渡り、適度な刺激を受けることで、アキレス腱のコラーゲンやエラスチンの分解と合成(新陳代謝)も促されて、柔軟性のあるアキレス腱を取り戻すことができGOOD!
アキレス腱のストレッチ方法
- 壁に向かって立った状態でひじをまっすぐに伸ばして壁に手をつく
- ひじを壁につけた状態で片足を後ろにゆっくり引いく
- 後ろに引いた足のかかとを地面にしっかりつけてまっすぐ立つ
- 前の足のひざをゆっくり曲げ、アキレス腱やふくらはぎがやや突っ張る状態を20秒キープ
- 前後の足を入れ替えて同じことを繰り返す
アキレス腱サポーターの使用
アキレス腱へのストレスを軽減し、硬くなるのを防ぐ方法として、サポーターで足首を固定する方法もおすすめ。
足首周りの組織は、筋肉・腱・骨が複雑に絡まっているため、たとえば足裏に出た不調が原因でアキレス腱にもストレスがかかってしまい、硬くなることがあるので注意が必要です。
アキレス腱がつながるかかとの骨を含めて、足首全体を適度な圧力で固定し安定させることで、足首周りの組織が緊張や炎症を起こし収縮するのを防ぐことが重要です。
ただし、筋肉の走行や関節の可動軸などを考慮せず、自己流で強引に足首を固定してしまうと血行不良を起こしたり皮膚を傷めることになるので、足首専用に作られたサポーターを利用しましょう。
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タンパク質+ビタミンC・鉄分・亜鉛を積極的に食事に取り入れる
アキレス腱の柔軟性を高めるためには、主成分であるコラーゲンも再生を促すため栄養を積極的に摂ることがおすすめ。
コラーゲンの再生にはコラーゲンの元になるタンパク質はもちろんのこと、コラーゲンの合成と分解を促すビタミンC・鉄分・亜鉛を一緒に摂ることが大切です。
ビタミンCは果物や野菜に含まれる成分ですが、一度に体内に取り入れられる量が決まっているため、食事ごとに小分けにして取り入れるのがGOOD!
鉄分や亜鉛は、チーズ、牛肉、牡蠣などの貝類、ナッツ類に多く含まれています。チーズやナッツ、ビーフジャーキーなどをおやつの代わりにするのもGOOD!
この夏はむくみのない引き締まった足首を目指してみませんか?
今回は、美脚のポイントになるアキレス腱のケア方法について紹介しました。
アキレス腱がキュッと出ていると、足元全体にメリハリがつき膝下も長く見えるので、足全体の印象が変わってきますよね。
そんな引き締まった足首を手に入れるためにも、アキレス腱の柔軟性を保つケアをぜひ続けてみてください。