冷房を使う季節になると、体がつらいと感じませんか?それは「冷え」が原因かもしれません。手足の冷えだけでなく、倦怠感や頭痛、めまいや肌荒れなど、冷えはさまざまな不調につながります。夏の冷え性の症状や原因、冷え対策についてまとめました。
夏の冷え性【その症状とは?】
冷え性は手足が冷たくなるだけではありません。ほかにも次のような症状があります。
- 手足のしびれやむくみ
- 倦怠感や疲労感
- 頭痛、肩こり、腰痛
- 生理痛や月経痛
- 下痢や便秘、食欲不振
- 不眠
- 微熱
- めまいやほてり
- 肌荒れ
冷えは血液の流れが悪くなっている状態です。そのため、全身にさまざま症状が表れます。体が冷えると血管が収縮し、頭痛や肩こり、腰痛など痛みが出やすくなります。疲労物質や老廃物が排出されにくくなり、疲れが取れないおそれも。もし不調の原因に心当たりがない時は「冷え」を疑ってみましょう。
また、体質や環境によって症状の出方が異なるため、冷えが原因とは気づかないこともあります。今は不調を感じていなくても、お腹が冷たい人は要注意です。内臓が冷えている可能性があります。
夏の冷え性は何が原因?
夏の冷え性には、4つの原因が考えられます。
<冷房>
夏の冷え性の大きな原因は「冷房」です。冷房で部屋の温度が下がり、寒さを感じているなら体が冷えています。また、屋内外で気温差が大きくなると、自律神経の乱れにつながります。極端に冷えた部屋と猛暑の屋外を出入りすることは体に負担となるため、注意が必要です。
<服装>
夏の洋服は素材が薄く、汗をかいても快適に過ごせるようになっています。首や腕まわりが大きく開いたデザインも多いですね。そのため、冷房の影響を受けやすいのです。首や足首には太い血管が通っており、この部分が冷えると全身が冷えてしまいます。
<食事>
夏の暑い日はそうめんや冷えたビールがおいしいですよね。しかし、冷たい食事は内臓を冷やす原因となります。血流が悪くなって体が冷えたり、消化機能が低下してお腹の調子が悪くなったり、ますます不調を感じることに。さらに、内臓温度が下がると免疫力や基礎代謝も低下します。食欲がないからといって冷たいものばかり食べるのはNGです。
<運動>
1日のエネルギーの約6割が筋肉によって生み出されるといわれています。女性が冷えを感じやすいのは、男性よりも筋肉量が少ないためです。運動をして筋肉を鍛えれば、代謝が上がって冷えを感じにくくなります。
夏こそ温活が大切
夏は冷房や服装、食事など、冷えを誘発しやすい季節です。夏こそ温活を意識して、冷えから体を守りましょう。
<冷房対策>
温度だけでなく、湿度にも注目してください。温度が25度でも湿度が低ければ涼しく感じます。また、屋内外の温度差を5度以内にすると、自律神経が乱れにくいといわれています。エアコンの温度設定に注意しましょう。
ノースリーブやスカートなどを着ている時は、ストールやひざ掛けなどを使って体が冷えない工夫を。首にスカーフを巻くのもいいですよ。シルク100%の素材は吸湿性と保温性にすぐれ、汗で蒸れることもないためおすすめです。職場の冷房がつらい人は、貼るカイロを常備しておきましょう。すぐに体を温められます。
<入浴>
冷えた体を芯から温めるには、お風呂にゆっくり浸かるのが最適。冷えを翌日に持ち越さないようにしましょう。バスソルトや体を温める入浴剤を使うと、お風呂後も体が冷えにくくなります。疲れてお風呂に入る気力がないときは、週末だけでも入浴してくださいね。
<食事の工夫>
冷たいものの摂りすぎには気を付けましょう。
- 冷たい食事ばかり食べない
- 冷えたビールを飲む前に、温かい料理を少し食べておく
- デザートのアイスは温かい飲み物と一緒に食べる
少しだけ工夫してみてください。食事に温かい汁物をプラスするのもいいですね。
また、夏野菜や温かい地域で取れたフルーツは、体を冷やすといわれています。煮込み料理にしたり、発酵食品と合わせて食べたりするのもおすすめです。
そして、ダイエット中でも食事はバランスよく、しっかり取ってください。エネルギーの元となる食事が足りないと、体はますます冷えやすくなります。
<運動>
無理のない範囲で体を動かしましょう。とくに、下半身の筋肉を鍛えるエクササイズがおすすめです。ふくらはぎは第2の心臓といわれ、血液を心臓に戻すのに重要な役割を担っています。足がだるい・むくんでいると感じたら帰宅時少し長めに歩いたり、足首をまわしたりするとラクになります。
まとめ
夏の体調不良は「冷え」が原因である可能性があります。手足の冷えだけでなく、頭痛や倦怠感、不眠などに困っているなら、体を温める工夫をしてみましょう。食事や運動、入浴など、少しの工夫で体を冷えから守ることが可能です。