手足や腹部の冷えは、全身の血行を良くすることで改善されます。そのためには、少しでも体を動かすことが大切です。運動が苦手な人でも、簡単なヨガポーズなら無理なく続けられますよ。今回は、冷え性におすすめのヨガポーズを4つご紹介します。
冷え性におすすめのヨガポーズ4選
まず準備運動として、足首をまわして筋肉をほぐします。冷えて固まった筋肉をほぐすと、末端の血液が流れやすくなり、足先が温まってきます。足首まわしのやり方は下記のとおりです。
- 床や椅子に座り、片方の足を反対の足の上にのせる
- 足の上にのせた方の足首を持ち、反対の手でゆっくり足首を回す
- (2.)と反対方向に足首を回す
指先が冷たい場合は、足の指をつかんで軽くひっぱったり、指を前後に曲げたりすると、さらに効果的です。準備が整ったところで、さっそく冷えにおすすめのヨガポーズをとっていきましょう。
<合蹠(がっせき)のポーズ>
合蹠のポーズは、骨盤周りの筋肉をほぐすのにおすすめのポーズです。股関節まわりの筋肉が柔らかくなるため、冷えや姿勢改善に効果が期待できます。
- 床に足を伸ばして座る
- 足裏を合わせる
- 足を体に引き寄せて、背筋を伸ばす
- 息を吐きながら体を前に倒す
- そのままの姿勢で深呼吸をする
- 体をゆっくりと起こす
- 3回ほど繰り返す
足裏を合わせたときにうまく座れない場合は、お尻の下にタオルを敷くとうまくいきます。痛みがあるなら、無理して膝を床に近づける必要はありません。心地よいところでキープしてください。また、体を前に倒すときは背中が丸くならないように気をつけましょう。背筋が伸びていると呼吸もしやすいです。
<ダウンドッグ>
ダウンドックは、肩・背中・足を使ったポーズです。全身を大きく動かすため、血液循環がよくなります。冷えはもちろん、肩こりや背中のハリ、二の腕や太もものシェイプアップにおすすめです。
- 両手両足を床につけ、四つん這いになる
- お尻を高く上げ、横から見たとき体全体が三角形になるようにする
- 顔と上半身を足に近づける
- 頭から腰、かかとまでが一直線になるようにキープする
- ゆっくりと5回呼吸を繰り返す
肩幅より少し広い位置に両手をつき、手の指を開いてしっかりと体を支えるのがポイント。かかとを床につけたままにするのが難しい場合は、膝を曲げてもOKです。
<英雄のポーズ【ウォーリアー1】>
英雄のポーズは体幹を鍛えるのにおすすめのポーズです。上半身と下半身の両方の筋肉にアプローチします。冷えだけでなく、便秘や足のむくみにも効果的です。
- まっすぐに立ち、片方の足を前に出し、反対の足は後ろにひく
- 息を吐きながら、前に出した足を曲げて腰を落とす
- 息を吸いながら両腕をまっすぐ上に伸ばし、頭の上で手を合わせる
- 視線を斜め上にして、背筋を伸ばす
- 数回呼吸をする
頭の上で両手を合わせるのが難しいときは、両手を上にのばすだけでもかまいません。足や背中に負担がかかりやすいポーズのため、無理をせず少しずつ慣れていきましょう。
<三角のポーズ>
三角のポーズも体幹を鍛えるのに効果的なポーズです。ストレッチ効果が高く、お尻から足にかけての筋肉をほぐすため、全身の血行促進におすすめです。
- 両足を大きく開いてまっすぐに立ち、両手は床と平行に伸ばす
- 体を傾ける側の足先を外側へ、反対の足先は正面に向ける
- 息を吐きながら上半身を横に傾け、手は膝にそえる(もしくは足首をつかむ)
- 目線は上に上がった方の指先を向け、数秒間ゆっくりと呼吸をする
三角のポーズは体を大きく伸ばすポーズです。膝や背中に痛みや違和感があるときは、長時間おこなわないようにしましょう。
なぜ冷え性にヨガがおすすめなのか
冷え性に悩む人の中には、すでに体を動かす習慣のある人もいるでしょう。しかし、それでも冷え性が改善しないなら、体の奥にある筋肉が使えていない可能性があります。特に体幹や股関節周りの筋肉は、意識しないと使われない筋肉です。
ヨガを行うと、体幹や股関節周りの筋肉が刺激されて体がほぐれます。そして固まっていた筋肉が伸びて関節の可動域が広がり、血行が良くなります。これは、冷え改善に非常に効果的です。また、ヨガを継続すれば代謝が上がり、冷えにくい体につながります。
ただ歩くだけでは、股関節周りの筋肉は硬いまま。適切な刺激を与えて、体をほぐしていきましょう。
ヨガをするときのポイント
ヨガの効果を高めるには3つのポイントがあります。
(1)継続が大事
ヨガは継続することでより高い効果を実感できます。最初は短時間でOKです。5分でもかまいません。たくさんのポーズをとらなければ!と気負わず、少しだけやってみましょう。今日はやりたくないなと感じるなら、1ポーズで十分です。
(2)1ポーズを丁寧に行う
ヨガは1ポーズを丁寧に行うのが効果的です。丁寧に行うとは、自分の身体と呼吸に意識を向けること。
- どこの筋肉が伸びているかを感じる
- 息を鼻から吸って鼻から吐き、ゆっくり呼吸する
この2つを意識するだけで、ぐっと効果が高まります。正しいポーズをとることだけに集中しがちですが、自分自身に意識を向けるように心がけてください。
(3)補助具を使う
誰でもはじめのうちは、ポーズをとるのが難しいと感じるときがあります。そのようなときは、プロップス(ヨガブロック、ヨガベルト、ヨガボルスター)とよばれる補助具を使いましょう。体の柔軟性や筋力に関係なく、快適に体を伸ばせます。
たとえば、胡坐がうまく座れない・開足すると痛い場合は、お尻の下にヨガブロックやバスタオルを置くのがおすすめです。足を手でつかめない場合は、ヨガベルトを使うと無理なく筋肉を伸ばせます。
また、筋肉や関節が硬いのに無理してポーズをとると、ケガをするおそれもあります。プロップスはケガ防止にもおすすめです。
ヨガで冷え対策
ヨガは冷え性におすすめのエクササイズです。ヨガをおこなうことで普段使われない部分の筋肉を効果的にほぐすことができ、全身の血行が良くなります。末端の血管に血液がスムーズに行き渡れば、手足もぽかぽかに。
また、ヨガを継続すれば代謝が上がって冷えにくい体につながります。冷え性対策にぜひヨガを活用してくださいね。